前話からの続き。日根野殿の説得で仲間になった女鍛冶師さん。ただ未来の製法を素直に受け入れることが出来ません。今までのやり方をすぐ変えろってのは無理だわなそら。昔の人が長年の勘で作っていたというのは事実で、明治以前の鉄器類は同じ人が同じやり方で作っても品質がバラバラになってしまうそうです。安定した製品を造るためには工作機械による均一な鍛造が必須であり、それを必要とするほどの需要がない時代では勘を鍛えて不良品率を下げた方がコスパは良いのです。史実では人口増加と共に大量生産が求められるようになり、少しづつ機械化とマニュアル化が浸透していくわけですが、腕の良い職人が最新の設備を使えば更に良いものを作れるというのもまた事実で、アーツ&クラフツ運動を経て手工業の高級化も並行して進んでいくという後日談。
場面が変わり旧北畠領で徴税業務を行う堀尾家の人々。なんだか上手くいっていないようです。隠田の存在が明るみになりゴネています。中世の農民は虐げられていたみたいなイメージで語られるけど、そんなことないよってのは有名な話ですかね。領主に等しい権限を有していた農村という名の集団が、奴隷みたいに大人しく従うわけないんだよなあ。なろう系のノリを基本としつつもこういう描写を入れてくるのは上手いねって毎度思います。武力を誇示しつつなんとか収まりそうな雰囲気で46話おわり。農民より武士の方が苦労してね?感じなお話でした。