銭（インチキ）の力で、戦国の世を駆け抜ける。第15話レビュー

前話で中途採用された新入社員たち。主人公領では常に人手不足ということで歓迎されます。兵卒なら誰にでも務まるけど、佐官クラスになるとどうしても実務経験が必要になるのよね。教育や才能だけでは補えないものがある。主人公領を見学して驚くというテンプレ展開以上に、性別と年齢に拘らないという点に一番衝撃を受けているようです。なにかと低く見られてきた女さんが男と対等に付き合えるようになったのは、国民皆兵による労働人口の大幅な減少が最初のきっかけ。人手不足とは人類を平等にする原動力になるのです。つーかいつの間にか主人公領が増えてますね。主人公側から攻め込んだ描写は無いので、向こうから泣きついてきたことになりましょうか。

十分な賃金を貰い労働環境にも不満はない。しかしやはり元敵の仲間ということで、割り切れないものがあるようです。それを諭す先輩社員の康晴殿。この人も織田家と対立した過去があり信長には思うところがある様子。そういった立場の人からすると、戦国時代の基準では不遜にも映る主人公の信長に対する態度は、とても痛快に見えるようです。付き合いが深いとはいえない堀尾家の人々が主人公のためにやたら頑張ってくれるのはこれが理由なんですねえ。なかなか共感できる行動心理だ。その話を聞き落ち着きを取り戻す元斎藤家の家臣。良い感じに話が進んでいきます。

それとは対照的に重役を任されておきながらスパイ行為を働く本田正信。未来チートが無かったら一向宗の間者にしか見えねぇ。小物ムーブを行う正信を見れるのはインチキ戦国だけ！それでも重用し続ける主人公。未来知識があるからこそできる采配ですね。チートって素晴らしいな定期。