
前話からの続き。ジュンコを気絶させセーブポイントを奪い取るヒナコ一行。強盗だこれ。再会して以来殺意剥き出しでしたが、必ず殺したいわけでもないようでセーブポイントの有効範囲が存外広かったこともあり、この場でジュンコを殺すのは断念したようです(許したとは言っていない)。なんとも中途半端な終わり方ですけど、後付けも含めジュンコの悪業が小悪党過ぎて殺す必要なくないという気がずっとしていたので、このまま見逃してもいいと思いますはい。
他方で戦いの最中に魔族バレしたカルラは、なんだかんだで許されました。こっちは予定調和ですかね。この先番外編での出番も増えるはず。しかしだねぇ、まだ隠していることがあるんじゃないですかねぇ。全部ゲロって楽になろうや。

これ以上戦う必要性が無くなったヒナコたち。しかし王都の治安維持を担う聖導教会にとってはそうでもありません。エイリスを抹殺すべく攻撃を仕掛けてきました。前話で教会騎士を殺したのが不味かったかな。まあでも1話目以来ずっと敵対関係だしね?ナタエナルの行動が今でも尾を引いているのかと思うと、gdgd感がありますな。教会側の主戦力は宇宙戦艦改め擱座戦艦エンデバー。特殊警備艦って言うと旧軍っぽくなります(早口)。もはやシップではなくガン・バッテリーでありますが、戦艦マラートの例もあるように偉い人がこれは戦艦だと言い続ければ、航行不能な状態でも戦艦を名乗ることが出来るのです。つーか艦砲そこにあるのか。使い難そうな砲配置ですけどケースメイト式のSF兵器は珍しくありませんし、きっとホーミングレーザーを撃てるのでしょう多分。

エンデバーの砲撃で王都にも被害が出ます。エイリスが憤っておられれますが、負傷公算という言葉があるように、第三者どころか味方を殺してしまう可能性まで想定して行うべきものが戦争であり暴力です。人権意識が低い中世ではなく現代の話ですからねこれ。極限状態に置かれた人間が数多のクソムーブを行うのは当然の話で、それを許容出来ないのなら暴力に頼るべきではありません。んでもって最初に暴力で解決を図ったのはヒナコでそれに同調したのがエイリス。いくら敵が悪いんですみたいな雰囲気を出したところで、俺の目はごまかせないぜ。浅い覚悟で暴力を肯定しちゃうのを見るとどうしても茶々を入れたくなってくるんすけど、作品全体の流れとしては面白いと思いますよ。戦力分析という名の現実を見ようとせず道理だけを根拠に暴力を行使した結果、頭頂部にフルスイングを喰らったり自身の一部を切り取られたり、今回の出来事以外にもさまざまな因果応報が本作品には散りばめられております。この先も同じように突っ走って話題を提供して戴きたい。