
エイリスの過去編と織り交ぜながらの日常回。追放系主人公にありがちなクズ仲間。頭の足りない時代遅れな愚か者と評したナタエナルは正しかった。但し、この頃のエイリスは魔法を使えなかったようで、巨人族からすると正真正銘のクソ雑魚。そこに持ち前のアスペムーブが炸裂するという、虐められる要素を兼ね備えたキャラでした。最初は優しかった仲間がいつまでも失敗を繰り返す主人公を嫌うようになり、虐めが段々エスカレートするという警察学校の話はコメント欄も含めて生々しかったですけど、本作品ではどう扱われるやら。

回想の最後で崖から突き落とされ追放されてしまいます。エイリスが再会を望んでいることは第1話の時点で判明していますけど、ヒナコと違いエイリスが元仲間について語るシーンが無い(6話現在)ので、どう思っているのかよくわからないというのが正直なところ。まあ良い印象は無いでしょうねうん。

そんな過去は感じさせない本編パート。川で洗濯中、人族の少女に話しかけられます。魔法の才能があるようで、そのうち教会関係者になり敵として再登場しそう。とか思っているいつもの俺氏でした。助けてくれる展開の可能性も無くは無い。

その後、ギルドから出立するヒナコとエイリス。拉致と殺人未遂は犯罪なので、皆殺しにしたことについては問題なかったようですが、それでも教会は襲ってくるらしい。ヤクザは舐められたら終わりなんだよ!(二回目)。教会は古代兵器を運用してるようで、SFと中世を合わせたような組織ですね。中世で宗教勢力が幅を利かせるようになったのは戦乱で政府の統治能力が下がり、仕方なく肩代わりしたというのが実情で、腐敗したとか野心のためだとかいう表現はやや語弊があります。中世後半から近世にかけてそれらが権威を取り戻すのと同時に教会も本来の姿へ戻っていくわけですが、この異世界でそうなっていないのは現在進行形で中央政府が頼りないからなのかねえと深読みしてみる。

街から出る前に買い物。相変わらずアスペっぽいところがあり、エイリス自身も自覚しているようですが、生真面目なヒナコは正しく計算したエイリスを誉めます。相性の良さが伝わりますね。現実でも自己愛を併発したアスペは嫌われるけど、誠実なアスペはそうでもないらしいですよ。