
7話は6話最終ページの少し前からスタート。特徴的な城を構えた王都ヴァンディーメンズ。カルラによると、古代文明が造った星船の残骸を城として使っているとのこと。本来星船とは恒星間宇宙船を指す言葉ですが、この世界でも同じ意味なのか現時点では不明です。個人的にこのサイズで恒星間航行は無理じゃねえかなと思います。まあ現実にも地球周回軌道への投入がやっとな宇宙船にスターシップなんて名前を付けちゃう人がいるのだから、往還機程度の性能で星船を名乗っても問題はありませぬ。ワープ機能があれば自家用車サイズでも地球から宇宙の果てまで行けちゃうしな!

王都は人族至上主義な聖導教会の影響が強いということで平然と差別がまかり通ります。エイリス自身も巨人族を嫌っているのは5話で判明してますので全く気にしていませんが、ヒナコがそうじゃないのは1話から変わっておらず久しぶりにキレ芸が見れるかなと思ったら、カルラが権力を使って仲裁(恐喝)する流れ。魔族だけでなく人族にもコネがある模様。いったい何者なんだ(棒)。どうにか入都できました。

当然のことながら王都内もレイシストだらけ。ヒナコにまで被害が及びエイリスもキレそうになります。カルラはそれを必死に宥めますが、俺氏は止めなくてよくない?って思いますね。ただここで暴力沙汰を起こすと一方的に悪者扱いされ教会の聖騎士が出張ってくるでしょうから、王都滞在を続けるためにはやはり我慢するしかないのかもしれません。でも片方だけ我慢しなくなちゃならないのは不公平、かといって差別をやめろと言っても他人の心を動かすのは簡単ではない、ということで新しい差別を創りバランスをとるというアメリカのやり方は現実的且つ確実な対策なんですな。

王都民へのヘイトを高めたところでタケルの末路が判明。生きたままアイテムとして加工されたという、カレンデバイスやメイドインアビスのカートリッジに匹敵する邪悪さだ。他にも異世界人(現地人視点)の剥製を製作しており家畜を解体するような感覚で扱っているようです。悪意なき悪意すぎる…。地球でも敵の人骨で小物を作り成果を誇るという文化が近代まで残っていましたが、さすがに不謹慎ということで現代では消滅しました。いつものように歴史を振り返ってみるとこのような行為に侮辱の意味合いは無くむしろ誉れみたいな扱いなんですけど、消滅したことからもわかるように現代人の感覚には合わないんですね。この異世界も宇宙進出する程にまで文明が発展したのだからそれに見合う死生観や倫理観があってもよさそうですが、なんらかの理由で中世レベルにまで文明が後退したようですし、そうなった原因はそのうち明らかになることでしょう。ちなみに逆の例として今でこそ一般的に行われている火葬は、感染症の知識が乏しい社会だと死者への侮辱に見えてしまうそうです。なので異世界人が現代日本に来たら、ヒナコと同じくらいの衝撃を受けるんじゃないかなと思っている。