主人公が死んだ後の勇者パーティー御一行。回想で敵対勢力の非戦闘員を治療するという行為を嫌悪する元仲間三人。クズゥと言いたくなるところですが(ここから個人の感想が大量に入ります)、これは戦場におけるPTSDの初期症状だったりします。症状が悪化すると敵国だけでなく自国の民間人まで殺すようになるので、利敵行為をしているように見えてしまう主人公が嫌われるのは当然の流れです。倫理観とは心に余裕が無ければ保つことが出来ず、対処法はとにかく共感してあげて仲間が居るという安心感を与えることなんですけど、主人公は真逆のことしてますね…。もちろん取り締まりが必要な場合もあるわけですが、それは嫌われ役である上官や憲兵の仕事であって同じヒエラルキー同士でやってはいけません。きっと戦場の心得を教わらずに実戦へ投入されたのでしょう。教育訓練無しで殺し合いなんてさせちゃダメだねうん。原作ではPTSDのことなど一切書いてないので深読み言われてしまうかもしれません。しかしながら復讐パートにおける勇者を含めた元仲間4人が悪魔でも悪人でもなく普通の人間として描かれているのだから、やはり主人公を殺すまでに至った経緯は誰しもが同じ結果になってしまう事情を抱えていたのではないかと俺氏は考えてしまうのです。